フォーカスパーソンの個人的な問題をグループ全体で扱います。
コンステレーションは、直訳すると「星座」を意味し、ワークショップの参加者に本人と家族の代理人を務めてもらい、会場内のフィールドに配置し、展開します。
その配置した様子が星座を思わせるため、コンステレーションと呼ばれる様になりました。
ヨーロッパ、特にドイツで発展をとげた心理療法で、家族の問題のみに留まらず、企業や組織運営にも応用されるようになってきています。
ひとが抱える様々な問題や、痛み、苦しみ、パターンや、漫然とした感覚の中には、その人本人が経験を通して身につけてきたパターンだけでなく、家族のシステムが大きく影響しているという考え方をベースにしています。
本人が外側からフィールドに展開される自分の中の無意識のシステムを鑑賞することで、これまでの自身の見方や、受け取り方、また抵抗をも超えてあなたに影響を与えている心理システムへの気づきをもたらします。
家族のシステムにおいて、様々な「もつれ」が、影響をもたらすことが分かってきています。
それはあなたが生まれる前の、過去の誰かのものであることも含まれ、例えばあるクライエントのケース。
強い孤独感や、死の誘惑、いつもどこかに横たわる居場所のなさを訴えるクライアントの家族体系を見ていくとそこには夫の戦死を前に十分にケアされることのなかった祖母の悲しみを、孫であるクライエントが肩代わりしているパターンが隠れていました。
これらの「もつれ」や途切れた「つながり」を、ひとたび見て、気づき、つながりを取り戻すこと、また、彼らの命や、人生を承認し、尊重する事により、再び自分の人生の主導権を取り戻すことが可能になり、これまでの問題に留まることはできなくなります。
時にファシリテーターは代理人に、次の様な「癒し言葉」を口に出して言ってもらうことがあります。
「あなたの運命を尊重します。」
「あなたに敬意を表します。」
「この生命を受け入れます。」
こうしたはたらきかけにより、和解と尊敬の癒しが大きく進むことがあります。
コンステレーションのはたらきかけを受ける時、ワークそのものが問題を解決するのではなく、これまでと違ったあり方での見方を持つ事、向き合い、また、その向き合うためのエネルギー現をどこに見つけ出すかが重要になります。
問題を解決させるのはあくまでも本人の力であるという認識もまた、コンステレーションの力が効率よく発揮される上で大切なポイントです。