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ヒーロー少年を見つけた日 〜お菓子に託された、少年の優しい気持ち〜

こんにちは。
真田雅一です。

前回、ヒーロー少年、ラブリー苺ちゃんの記事を書きました

ヒーロー少年、ラブリー苺ちゃんは、あなたの中に眠る本質のインナーチャイルドのことです。

切り離された第三階層の本質チャイルドに繋がりに行く時、

 1、幼少期、自分の本質チャイルドが、どのように切り離されたのか
 2、自分の本質チャイルドは、どんな子なのか
 3、第三階層の本質チャイルドに、リバランスコンステレーション、または、イメージワークで繋がり、養育する

の3ステップが必要になります。

みなさんが、
・自分の切り離された本質チャイルドに繋がりに行く時
・子供の本質チャイルドを見つけ、育てたい時

私たち夫婦が目撃した、本質チャイルドの話が、参考になると思います。

今日は、その第一弾のお話。
私たちが、海外へサーフィン旅行に出掛けた時に出会った、勇気あるヒーロー少年のお話です。

お菓子に託された、少年の優しい気持ち

二人で海外へサーフィンに行った時のことです。

サーフィンのガイドを雇って、波の良い沖合のポイントへ、船で出かけました。
サーフガイドさんは、世界大会に出たこともあるサーフィンのプロ!
いい波を知り尽くしています。

このガイドさんは、サーフガイドと同時に、
日本から来た3人のサーフィン留学生(プロを目指している本格的留学)のコーチもしていました。
(このガイドさんは、少年たちから、日本語で「隊長」と呼ばれていました)

かなり沖合まで船で向かい、千葉では台風の時にしか見たことがないような大きな波が立つポイントに行きました。

水は,たった1メートルで1トン!(1立方メートル=1トン=1001キロ)
とても重く、それが上から叩きつけるように落下するので、波に飲まれて浮かんでこれないことがあります。
(ハワイの冬 大型のうねりが入るシーズンはこれでなくなる方も多数いようです。)

本当に人間洗濯機のように波に飲まれ、グルグル巻きになります。
妻は、海底のサンゴ礁まで叩きつけられ、かかとをえぐられ、結構な出血をしました。

サーフィン留学生は、全部で3人。
小学校3年のアサ(仮称)、小学校6年生のミト(仮称)、中学1年のトモ(仮称)。

特に最年少のアサとは、渋滞の車の中で、アサの無茶振りしりとり(ギャグをいれてしりとりをする。アサの満点大笑いで一番を決める)
をしたりして打ち解けていました。

お菓子が大好きで、島のローカルな駄菓子をたくさん持っていて、
「お菓子をあげると、後で(あげた人から)たくさんもらえるからあげる!」と、
暗に、後で倍返しよろしく!と、何度もお菓子をもらいました(笑)

2時間1セット。
ボチボチ、みんなが 船に戻っている時に、アサが突然、「ミトが手をふってる。怪我したんだ!」
と、いい終わらないうちに、ボートから飛び降りて、ミトに向かって泳ぎ出しました。

隊長やトモ、他のガイドさんも、走って板を抱えて、そのまま海に飛び込みました。
大人たちが、ミトのボードをひっぱり、長い距離を戻ってきます。
アサは、最初に飛び込み、そして、戻るときは、最後尾をパドルして戻ってきました。

症状としては、脱臼で、大きな波のトップからそのまま海に叩きつけられて肩を打ったようです。
意識もしっかりしていて、そのまま急いで、船で岸に戻りました。

痛がる男の子を船に乗せ、病院へと急ぐ船の中で、妻が「まさ」と、ぽんぽんと私の膝を叩くので見てみると、

アサが一生懸命、自分のカバンを漁りながら、何か探しています。
見ていると、私たちにはくれなかった、一番好きなお菓子を手に持って、揺れる船の上をミトの方に歩いて行きました。

痛がりながらうずくまっているミトに、アサは「お菓子あげる!!」「お菓子いっぱい食べなよ!!」と
明るく少しはしゃいだ感じでお菓子を差し出します。

ミトは、痛さと、悔しさ、暫くサーフィンができない思いなど、入り混じっていたのだろうと思います。

アサが「元気になるから食べなよ。」と渡すのですが、ミトも「こんな時に何言ってんだよ!」と起こり気味で断ります。
隊長や他の大人たちも、「座ってなさい!」と、アサの思いと行動を理解してくれる人はいません。

しょんぼり気味に戻ってくるアサに、妻は「アサここすわりなよ」と、私と妻の間に座らせて、

「心配だったんだよな?」
「元気になってもらいたかったんだよね?」

と、彼の思いを伝えてます。

「アサすごかったね。パドル一番だったね。」

妻も沖から波にのまれてのまれて、ずっと流されてしまったときに、アサが助けにきてくれたみたいで
「アサ、助けにきてくれてありがとうね。」
と声をかけています。

私も「アサ、お菓子でミトを応援したいんだよね。アサ偉いな。」
と小声で話しながら肩を抱きます。

手にあったミトにあげようとしていたお菓子を「頂戴」というと、首を振りながら、他のお菓子をくれました(笑)

彼の中の、優しいヒーロー少年は、理解されず、こんなふうに何度も怒られてきたのかもしれません。
そしてこれからも。

彼自身も、彼の思いと行動を、明確に理解していないとしたら。。。
「なぜか、自分はみんなを怒らせてしまう」
と誤解してしまったら。。。

それは、とても悲しいことです。

たった1日、一緒にサーフィンしただけですが、少年は小さいだけでなく、隊長やみんなに「遅い」とか、
「早く行くぞ」とか、結構、小さく怒られて、みんなの中では「何やってんだよアサ」的な扱いだったのです。

そんな中でも、
「お菓子をあげる!」
と、自分の中の愛を表現し続ける姿に、ものすごく強い子だなぁと、感動しました

彼の中のヒーロー少年が、負けることなく大きくなり、大木となって実ることを願っています。

真田雅一

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