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あなたの中にある3つの「性」 〜 その4「チャイルド ×『母性/父性』」 〜

こんにちは。
リジョインの村本です。

私たちの心の中には、3つの性があり、リジョインでは、これを「L3S」と定義しています。
この3つの性について、数回に分けてお話していきます。

過去の記事
・あなたの中にある3つの「性」 〜 その1「チャイルド性」 〜
・あなたの中にある3つの「性」 〜 その2「大人としての自分:女性性/男性性」 〜
・あなたの中にある3つの「性」 〜 その3「親としての自分:母性/父性」 〜

3つの性とは

3つの性とは、
・チャイルド   :少女性/少年性
・大人としての自分:女性性/男性性
・親としての自分 :母性/父性
のことです。

この3つの性がパートナーシップを形成するカギであり、子供の心を育てるカギになります。

前回に引き続き、今回は、「チャイルド ×『母性/父性』」についてのお話です。

チャイルド ×「母性/父性」

パートナーの一方がチャイルドになり、もう一方が父性や母性で受け止める。
つまり、パートナーに「甘える」ということ。

これは、悪いことではありませんし、とても大切な時間です。

例えば、いつも、現実の中で責任と戦っている男性が、ゆるみたいと思った時に、
パートナーに膝枕をしてもらったり、大好きなホットケーキを作ってもらったり。

例えば、公園でピクニック中に、気持ち良すぎてゴロゴロしている女性を、「かわいいな」と見守る男性のパートナー。
その男性の存在に安心できる感じとか。
(もちろん、二人ともチャイルドになってゴロゴロ楽しむのもあり)

パートナーは、幼少期に満たされなかった「愛されたい」「触れ合いたい」を満たすことのできる、世界で唯一の存在です。
だから、『チャイルド ×「母性/父性」』の時間はとっても大切。

一方で、この関係で注意しなければいけないのは、チャイルド側がただ受け取り、親側がただ与えるという関係である、ということです。

チャイルド×チャイルド、
男性性×女性性
父性×母性

の対等な関係で満たされていないのに、『チャイルド×「父性・母性」』という、
一方がただ受け取り、一方がただ与えるという関係だけになってしまうと、
与える側が疲弊してしまい、夫婦の愛が循環しなくなってしまいます

ですから、この

チャイルド×チャイルド、
男性性×女性性
父性×母性
チャイルド×「父性・母性」

すべての関係性のバランスを、それぞれの夫婦にとって最適なバランスにすることが大切なのですね。

夫からもらえるものと、もらえないものを理解したBさん

「わがまますぎて、ついていけない。離婚したい気持ちになってきている」

と、ご主人につげられてカウンセリングにいらっしゃったBさん。

お聞きすると、自分のわがままっぷりは、自分でも理解している。
けれど、スイッチが入ると、どうにも止められなくなるそうです。

例えば、
ほしいものはほしい、手に入らないと幸せになれないと騒ぎ、家、車を購入してもらう。
年に2回は海外旅行に行かないと、惨めだと騒ぎ、年間150万を海外旅行につぎ込み、夫はお金でヒヤヒヤしている。
自分の決めた家事を、夫がその通りにこなさないと、激怒。

実は、その一つ一つの出来事に真意はなく、ただ怒りたいだけ。
怒りの下にある、見たくない感覚を隠すためのプロテクタでしかありません。

なので、その瞬間に、感覚の中で何が起きているのかを丁寧に見ていくことが大切です。

Bさんを分析すると、幼少期の「惨めな彼女」が浮かび上がってきました。

母親に母性が足りなく、母親業をできない人だったため、ご飯はいつもスーパーのお惣菜。
家には埃がたまり、物が溢れかえっているた。
母親はいつも自分の用事で出かけていて、笑顔で鼻歌を歌っているのだけど、彼女のことは目に入ってないように感じていたそうです。

お友達を家によんで、遊んでみたい。
みんなみたいに、お誕生日パーティーをやってもらいたい。
朝、お母さんが作ったご飯をたべたい。
「あなたの好きなものをつくったよ」と、楽しく夜ご飯を食べてみたい。

WANTが叶わない「みじめさ」が、何かのきっかけで反応する時、そのすべてを旦那さんに埋めてもらおうと、
癇癪をおこしたチャイルドが暴れ出していたのです。

彼女が満たされたいのは、「現実」ではなく「感覚」です。

家、車、旅行。。。
でも、本当にほしいのは、ものではなく、過去の叶わなかった惨めさを両親に埋めてもらうこと。
でも、大人になって、両親に満たしてもらうことができません。

だから、愛する彼女のために、彼女が欲しがることをかなえ続けてきたご主人ですが、やってもやっても、ご主人も報われない

「幼少期の自分の寂しさ、惨めさは、ご主人に埋めてもらうことはできないから、自分で持つんですよ。」

と、インナーチャイルドワークで、幼少期の惨めだった自分を愛してあげます。
ご主人も一緒にいて、「そういうことだったんだね」と、共有してくれました。

「過去」のみじめを抱きしめてみたら、今、ご主人ができることをしようとしてくれていることが見えてきました

夫は彼女の母になることはできないし、彼は男性だから母性の場所にも入れないんだけど、
ご主人がくれている温かいものは、感じられるようになったのですね。

そして、心から「これまでごめんね、ありがとう」を言えたのです。
ご主人は、初めて言ってもらった感覚だ、とおっしゃっていました。

その後、夫婦のバランスに変化が訪れ、セックスが戻ってきたそうです。

「チャイルド×『父性・母性』」の関係性が減ったぶん、「男性性×女性性」の関係性が成長したのですね。

***

次回は、夫婦でできるワークをご紹介します。
3つの性と夫婦の関係について理解して、パートナーと取り組んでみてください!

村本明嬉子

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